奈良 旅とくらしの玉手箱 フルコト
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■ 西尾さんの詩集と、唐招提寺の鬼の絵本
2012年 04月 20日 |
最近手にした2冊の本のお話を少し。

1冊目は、西尾勝彦『言の森』(ブックロア)。西尾さんは奈良市在住の詩人です。
こちらの目をじいっと見て、口元に笑みをたたえ話す西尾さんの佇まいは
「ああ詩人だなあ」と、上の空かつ挙動不審がちな私を嘆息させます。
奈良に住むようになって、よく散歩をするようになって
そして詩も作るようになった、というようなお話を、以前、西尾さんから伺いました。
今回新たに刊行された『言の森』の文字を追っていると
西尾さんの散歩に勝手について回った気分になります。
奈良高畑には「ささやきの小径」という森の中の道があって
いかにも文人地区にふさわしい名前ですけれど
その小道の両側にすずなりに咲くあしびの花は、もしかしたら
詩人が歩きながらつぶやいた言葉がかたちになったものかも知れないなど思うのでした。

もう1冊は、岩城範枝作 松村公嗣絵『すみ鬼にげた』(福音館書店)。絵本です。
このはな文庫さんに譲っていただきました。
唐招提寺の金堂にいる邪鬼が、お話の中に登場しているというので
「フルコトさんにちょうどよい」と、このはなさんが気を利かせてくださってのことです。
唐招提寺金堂の四隅に、四体の邪鬼がちんまりと正座しています。
作者は、屋根を支えるような(押しつぶされそうな?)「すみ鬼」の様子に
ことのほか魅力を感じ、「このお話が生まれ」たのだと巻末にありました。
私も唐招提寺金堂の解体修理の様子を見学する機会がありましたが
たしかに、そのとき見たこの鬼たちはけなげに感じられ
でもちょっと笑ってもしまったと、絵本を読み、そのペーソスを思い出しています。

『言の森』はフルコトで販売中です。
西尾さんの既刊『フタを開ける』(書肆山田)、『朝のはじまり』(ブックロア)もございます。
『すみ鬼にげた』は近日フルコト図書文庫へ読み本として並べておくつもりです。
また『すみ鬼…』を見つけてきてくれた、このはな文庫さんの歌集
十谷あとり『ありふれた空』(北冬舎)もお取り扱いしています。
ご来店の折は、これらの本たちを手にとり、ページを繰ってみてください。

そして小耳情報。
4月20日から順次お店に並ぶ『Sanpo Magazine 5号』に
「遅い言葉に耳をすます −西尾勝彦詩集『フタを開ける』『朝のはじまり』評 /十谷あとり」が
掲載されているそうです。偶然というには、できすぎのタイミング。ああびっくりする。
あの「Sanpo Magazine」さんで、お二人のお名前を見つけるなんて
楽しみすぎて鼻血が出そうなので、鼻セレブ(ちょっと見栄)を用意しておかねば。

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